2017年 09月 18日
連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.15
ERIC NEWS 557 号(2017年9月3日発行)連載「グローバル・セミナーをふりかえる~今と未来の教育のために」No.15(担当:鬼木たまみ)◆◇第14回 グローバル・セミナー(2005.6.4)・ テーマ:いっしょに考えて!教育-100人と考える「ESD(持続可能な開発のための教育)推進の鍵」・ ファシリテーター:金光律子、佐藤宏幸、渡辺正幸(ERIC)前回から3年ぶりに開催された今回のセミナー日程は1日のみ。様々な学会が開催される時期に「セミナーに参加してもらうのが難しければ、こちらから出かけて参加してもらおう」と国際理解教育学会(玉川大学)、平和学会(立教大学)、関係性の教育学学会(清泉大学)に出かけ、参加型エンパワーメント調査を実施、参加者とESD推進のための鍵を考える、という試みを取り入れたプログラム構成になっています。「エンパワーメントというのは、一人ひとりの力を伸ばす、発揮することを目指すものです。その人の持つ潜在的な力の発揮が妨げられていることを構造的暴力が存在する「不正義」な状態と言い、教育はエンパワーメントを通して、社会的公正、社会的正義の実現を達成しようとするものです。「すべての人々に教育を」というとき、その教育がエンパワーメントのための教育であるとき、その教育は「人権としての教育」であると言うことができるのです。だからこそ、教育的指導者には正義、公正さ、人権などについての価値観の理解と達成に向けたビジョンが求められます。一人ひとりの力の発揮のためには、人間としての健やかさが、鍵なのです。その人自身の力、周りの人や環境との力、そして夢や希望を持ち、次の世代に期待することができる力、そんな力があると自信が持て、そして発揮できるとき、人は成長していけるのです」(レッスンバンク18-20「よりよい教育をすべての人に2005 Empowerment Educationを求めて」より)「わたしたちが見いだした「ESD推進のための9つの鍵」1)声を掛ける!「対話」による共有をすすめよう2)わたしもやっていたESD、わたしもやるESD3)学びの場、共有の機会をつくろう。まず、SD「持続可能な社会/開発」って何だ?-共有。もっと、ESDの背景や内容について理解する。-学ぶ4)出会って関わる場所をつくろう5)エンパワーメントしよう 批判するのでなく、自分でやろう6)社会教育系の担い手ももっと推進力をつけよう 学校と社会教育の連帯7)教員や専門家以外の魅力的なリーダーとそれを裏付ける制度や評価システム8)持続可能性 "としての(as)"&"を通しての(through)" 教育の視点を持とう9)「つづけよう」(セミナー「わかったこと・成果」より)」「今回、ともに考えることができたのは、セミナー参加者・インタビュー参加者を合わせておよそ45人。今回の一日ではさすがに100人には到達しませんでした。わたしたちの「いっしょに考えて!教育」はこれからです。10人か100人へ、100人から1000人へ、1000人から10000人へ、ESDについて物語っていきましょう!」(「ERIC NEWS 2005.6.6 GS速報」より)この連載では、ERICが1990年から10数年にわたって開催した全14回のグローバル・セミナーを紹介してきましたが、今号が最終回となります。読んでくださってありがとうございました。セミナーに参加された方も、そうでない方も、セミナーの内容や変遷、メッセージをどのように受け止めていただけでしょうか。よりよい教育をすべての人に。いっしょにESD!これからもよろしくお願いいたします。*第14回グローバル・セミナーの案内、当日プログラム、資料リストはこちらからご覧になれます。* セミナー報告「ERIC NEWS 2005.6.6<GS速報> おもしろかった!晴れて良かった!」はこちらからご覧になれます。* レッスンバンク18-20「よりよい教育をすべての人に2005 Empowerment Educationを求めて」(8ページ、\160)のお申し込みはこちらからどうぞ。《 News!》グローバル・セミナーのブログを開設しました。順次、この連載のバックナンバーやセミナー資料などを掲載していきます。新ブログ「グローバル・セミナーをふりかえる〜今と未来の教育のために」■グローバル・セミナー全14回のテーマ・リスト第1回 地球の未来と教師の役割(1990)第2回 イギリス・オーストラリア・アメリカの国際理解教育に実践に学ぶ(1991)第3回 環境教育・PLT(1992)第4回 食糧 フード・ファースト・カリキュラム(1993)第5回 協力、コミュニケーション、セルフ・エスティーム(1994)第6回 わたしから始まる国際理解教育 自己理解と参加(1994)第7回 フォトランゲージを学ぶ(1995)第8回 地球のみかた(1996)第9回 対立から学ぼう(1997)第10回 未来を学ぼう (1998)第11回 国際理解教育の推進に向けて(1999)第12回 対立を超えて・世紀を超えて 地球の明日とわたしたちの力(2000)第13回 生涯学習社会の実現に向けて(2002)第14回 いっしょに考えて!教育(2005)( )内は開催年
by global_seminar
| 2017-09-18 15:10
| ERIC NEWS 記事